代表理事(会長) 縣 秀彦
一般社団法人 日本天文教育普及研究会は、天文教育や天文普及に関心のある個人・団体が集う会員制の研究会であり、日本学術会議に参加する学術団体の一つでもあります。本法人は2017年12月20日に設立された法人ですが、その前身である任意団体「天文教育普及研究会」は1989年夏に北軽井沢・駿台学園「一心荘」にて開催された第3回天文教育研究会において発足し、以来28年以上に渡って、学校教育・社会教育・一般普及など、全国各地で会員各位が教育・普及の多彩な取り組みを続けてきました。
本法人も任意団体時代からの事業内容を継続し、年6回の会誌「天文教育」発行、年1回の年会運営をはじめ、年間を通じて各分野や各支部または各ワーキング・グループなどが様々な活動を積み重ねていく予定です。さらに法人格を持つことによって社会からの信頼・信用も高まり、本会の活動内容がさらに広がりかつ深まることが期待されています。
天文教育・天文普及を推進するにあたって、当会は、”天文学は学術研究の一分野のみならず、人びとにとってより根源的な存在、すなわち「みんなの科学」であり「みんなの文化」である”、と捉えてきました。当会は、星や宇宙に興味を持ち、学校や科学館・プラネタリウム・公開天文台等に限らず、街や地域のさまざまな場面において、自らが担い手となって天文の魅力をまわりの人たちと共有しようとする人々が集う団体です。星空案内人やボランティアとして活動される方、天文・宇宙に関わる科学コミュニケーションに関心を寄せる方、メディアの方、研究者や学生さんなども多く入会しています。私たち一人一人の天文教育・天文普及の営みは、小さな一歩です。しかし、私たちの小さな活動が、地域の子どもたちの夢を作り、集う人びとの生きがいやサードプレイスとなっています。そのような活動を積み重ねていくことが、ひいては世界の持続的かつ平和的な発展にもつながることでしょう。そのために、共に学び、行動し、成長していこうと願う会員が、当会を支えています。さあ、皆さんも本会に入会し、私たちと共にその一歩を踏み出しましょう。
2018年4月2日