第29回天文教育研究会(2015年天文教育普及研究会年会)
「地域と育む新しい天文コミュニティーの形 ~学び・文化・人~」
年会実行委員長 佐藤祐介(北海道大学)
年会は無事終了しました
2015年度の天文教育普及研究会年会は、北海道大学 百年記念会館にて 8/19(水)~21(金)の日程で開催されましたので、ご報告いたします。
出席者: 95名(うち学生8名)、男性75名、女性20名
講演等数: 口頭講演 32件(うち招待講演は8件)、ポスター講演 10件、パネルディスカッション 1回、グループディスカッション 2回、全体(まとめ)ディスカッション 1回
- 日 程
- 2015年8月19日(水) 13:00 ~ 21日(金) 15:00
- 会 場
- 北海道大学 百年記念会館 [ アクセス ]
〒060-0810 札幌市北区北8条西5丁目
URL: http://www.hokudai.ac.jp/introduction/campus/100th/
JR/地下鉄札幌駅から徒歩圏内です。
※JR札幌駅/地下鉄南北線・東豊線「さっぽろ駅」徒歩10分、または地下鉄南北線「北12条駅」徒歩10分 - 主催
- 天文教育普及研究会
- 共催
- 国立天文台(研究集会助成を受けています)
- 後援
- 北海道、北海道教育委員会、札幌市、札幌市教育委員会、日本天文学会、日本惑星科学会、全国科学博物館協議会、日本プラネタリウム協議会、日本公開天文台協会
- 対象
- 学校教育機関、社会教育機関、一般の天文普及活動などで天文の教育・普及に携わっている人、あるいは関心のある人、および天文教育普及研究会会員
- 趣旨
- 天文教育の振興および天文教育普及活動の推進
- メインテーマ
- 「地域と育む新しい天文コミュニティーの形 ~学び・文化・人~」
今年の天文教育研究会では、メインテーマとして「地域における天文教育普及活動の活性化」をとりあげます。
「宇宙」や「天文」といったことばは、広く人々の心を捉えロマンの世界へ誘います。そこに「天文教育普及活動」の一つの大きな意義があるといえるのですが、一方で、相次ぐ社会教育施設の閉鎖など、大変厳しい現実がたちはだかっています。このような状況下で、天文や宇宙の学習、教育、普及はどのような立ち位置で、何を手がかりに進んでいけばいいのでしょうか。
一つの方向性は、従来の枠を踏み出すこと、すなわち地域と人と連携し新たな学びの場を創出すること、その学びを生涯学習の形として定着させ、文化(といえるもの)を形成すること、ひいては一般市民の人間形成にささやかなりとも貢献することにありそうです。
こうした背景に鑑み「地域と育む新しい天文コミュニティーの形」を探る目的で研究会を開催します。北海道を地盤とした活動をケーススタディーに、全国各地で行われている地域・公共天文台・地元大学の間の連携や地域コミュニティーの従来の枠を超えた活動を紹介し、また参加者に発表していただき、全国規模で活動をさらに活性化していく道を探ります。あわせて、全国の有志との相互交流を図ります。
さらに、社会教育施設、次期学習指導要領、国際光年といった話題をとりあげ、さまざまな場面での天文教育普及について議論します。
本研究会は天文教育普及研究会主催の会合ですが、会員でなくても参加・発表ができます。みなさまのふるっての参加をお待ちしています。 - 研究会サブテーマ
- 1) 天文学習を通じた地域づくり・生業づくり (招待講演:西原征治、上野真司)
日常生活の延長としての天文活動を展開している「星空散歩ねむレンジャー」の西原氏に「肩の凝らない」活動について講演していただきます。また北海道東部の津別町津別峠で、星空ツアーを観光アクティビティーとして提供するNPO法人「森のこだま」の上野氏から、天文分野を観光商品として活用する事例を紹介していただきます。全国各地の地元に密着したユニークな天文教育普及活動に関する一般講演を、広く募集します。 -
2) 大きな転回点を迎える社会教育施設 (招待講演:福澄孝博)
昨今、天文系の社会教育施設の廃止や休館などの事例が見受けられます。各地で施設を存続するには、どのような方策が必要か、成功している施設にはどんな特色があるのか、真に市民のための社会教育とは何か、天文教育普及研究会の生涯学習施設支援WGでの議論を基に、全体で討論を行います。 -
3) 次期学習指導要領と学校教育の今後 (招待講演:鈴木文二、濵根寿彦)
新学習指導要領が始まったばかりですが、すでに次期学習指導要領の改訂に向けた動きが始まっています。平成28年度には全面改訂、平成32年度には全面実施をするという方針のようです。このような動きの中、天文教育普及研究会は中教審に提言しました。その提言を基に、学校教育をとりまく天文教育の現状と将来的な課題を討議します。 -
4) 大学・研究者の社会貢献 (招待講演:佐藤祐介、内藤博之)
平成18年改正教育基本法で、新たに大学の役割として社会貢献が明記されました。また科学コミュニケーションの視点からも、研究者が成果を社会に対してアウトリーチすることが必要とされ、現在の研究者には地域住民の主体的な学習を支援する役割が求められています。天文教育普及ネットワークが社会に対して何ができるのか、研究者が地域の天文学習を支援する意義について議論します。 - プログラム
- こちら をご覧ください。
- その他
- なお、8月の北海道への飛行機便およびホテルは相当の混雑が予想されます。参加ご希望の方は、今から旅の準備をすることをお勧めし ます。申し訳ありませんが、実行委員会ではホテルのあっせんはできかねます。みなさま各自でよろしくお願いいたします。
<年会実行委員>
佐藤祐介(委員長)、岡崎敦男(北海学園大)、篠原秀雄(埼玉県立草加東高)、関口朋彦(北海道教育大)、高畠規子(リブラ)、垂石寛史(札幌市青少年科学館)、内藤博之(なよろ市立天文台)、西原征治(ねむレンジャー)、波田野聡美(国立
天文台)、福澄孝博(北海道大)、山内銘宮子(Astro Ninja Projects)
<年会担当幹事>
嶺重慎(京都大)
【お問合せ】
天文教育普及研究会 2015年会実行委員