2009年秋
天文教育フォーラム(日本天文学会との共催)
テーマ : 「学会によるアウトリーチ支援のあり方」
パブリックアウトリーチは、もともと、大学などの研究機関がその成果を直接社会に還元する活動を指しますが、数年を経て今や日本での科学教育の面で一定の重みをもつようになってきました。当初は試行錯誤の状況でしたが、その中からいくつかの雛形ができ、近頃では、それを踏まえて実施される活動が増えてきたようです。しかしながら、特に、理科離れ対策として、政府などが重点的に推進した結果、数は急増したものの、どのような意図で何を目的としてアウトリーチ活動を行うものなのかが関係者の間ですら食い違っている例が見られるようです。そこで、今回のフォーラムは、アウトリーチ活動の現状を広く見回し、問題点を洗い出す場として企画しました。
アウトリーチ活動を取り巻く立場はさまざまです。しかし、同じ立場でも異なった目標・意図を持つ人がいます。異なっていることを認識していなければ、無用な軋轢が起こるかも知れません。逆に、2つ以上の目的を同時に実現する手段もあるかも知れません。それらを明らかにするためにも、本音をぶつけあい、アウトリーチ活動をできるだけ多くの人々にとって価値あるものにしていく必要があろうかと思います。
日本天文学会は科学研究者が中心の組織ですが、天文学の普及もその目標に掲げています。ですから、天文学のアウトリーチ活動に近い組織ということもできます。今回の議論を通じて、明らかとなるであろう潜在的な問題点を解決するために学会ができること、学会がなすべきことを考えるきっかけにしたいと思います。■開催日時:
2009年9月14日(月) 17:00〜18:30
■会 場:
山口大学 共通教育棟2F 28 番教室(山口県山口市)
(日本天文学会2009年秋季年会 G会場)■話題提供者
(1) 自然科学研究者の立場から 戎崎俊一(理化学研究所) (2) 社会教育施設の立場から 黒田武彦(兵庫県立西はりま天文台公園) (3) 学校教員の立場から 千頭一郎(鹿児島県立鹿屋高校) (4) 他学会の状況〜日本地球惑星科学連合の場合〜 原 辰彦(同広報普及活動委員会副委員長・建築研究所) ■費 用:
天文教育フォーラムのみの参加費は不要です.天文学会年会受付で,その旨お伝えください.
■実行委員:
半田利弘(東京大学)、中道晶香(群馬県生涯学習センター)、仲野誠(大分大学)、松尾厚(山口県立博物館)
天文教育普及研究会 Japanese Society for Education and Popularization of Astronomy