2009年春
天文教育フォーラム(日本天文学会との共催)
テーマ : 「学校教員の持つべき天文ミニマムとその支援」
2009年度から教員免許の有効期限を10年間とし、更新には30時間の講習の受講が義務づけられた「教員免許更新制」が始まります。それを前に2008年7月から全国の大学などで更新に必要な講習(予備講習)が実施されています。本格的に実施されると、対象者は「教育の最新事情」(必修領域、12時間以上)、「教科指導、生徒指導、その他教育内容の充実」(選択領域、18時間以上)をそれぞれ受講することになります。 この18時間の講習は、文部科学省が「幼児、児童または生徒に対する指導上の課題」と定めているだけで、自由なテーマ設定が可能です。理科分野においてもさまざまなメニューが用意されるはずです。しかし、予備講習を実施した大学や受講者などからは、講座の手法にばらつきが大きいことやその評価基準や方法を巡って問題点が指摘されています。
この機会に、小中学校の現場において教員自身が最低限理解すべきミニマムが何で、そのためには日本天文学会や天文教育普及研究会からどのような支援ができるのかを考えることは時期を得たものでしょう。学校教員、特に小学校教員には理科が苦手な人が多くいます。また、観察がやりづらい分野、特に天文分野は敬遠されがちで、宿題と家庭におしつけて終わっている場合もあるようです。このような教員を含めた、毎年約10万人にも上る受講者の受け皿を確保する上で、天文学が果たせる役割は小さくないと思われます。天文に強い教員の育成は、天文学の発展にとっても欠くことができないでしょう。これをきっかけに、天文学を学ぶ・教える意義や効果を広く伝えるチャンスと考えてはどうでしょうか。■開催日時:
2009年3月24日(火) 17:00〜18:30
■会 場:
大阪府立大学 なかもずキャンパス B3棟1F(大阪府堺市中区)
(日本天文学会2009年春季年会 A会場)■話題提供者
※リンクの張ってある講演タイトルについては、講演スライドを見ることができます(PDFファイル)※
(1) 現場教員から 渡辺洋一(大阪市立玉出中学校) (2) 教員を養成する立場から 高橋真聡(愛知教育大学) (3) 普及経験者の立場から 高梨直紘(国立天文台/ 広報普及員) (4) 研究者の立場から 関口和寛(国立天文台/ 国際連携室長) (5) 天文以外の理科教育の関係者から 谷口和成(京都教育大学:物理教育) ■費 用:
天文教育フォーラムのみの参加費は不要です.天文学会年会受付で,その旨お伝えください.
■実行委員:
仲野誠(大分大学)、尾林彩乃(大阪府堺市)、縣秀彦(国立天文台)、松本直記(慶応高校)
天文教育普及研究会 Japanese Society for Education and Popularization of Astronomy