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2007年春
天文教育フォーラム

日本天文学会との共催)

テーマ : 「どう教える新しい太陽系像 −冥王星問題を発端に−

 2006 年8 月24 日、プラハで開催された国際天文学連合(IAU)の総会において「惑星の定義」が決議され、その結果、冥王星は惑星ではなくなり、太陽系惑星が海王星までの8 個となりました。このことをマスコミ等の報道では、「冥王星、惑星から降格」とか「小さくなった太陽系」など、ネガティブな印象の言葉で表現された場合もありました。しかし実際には、この決議は近年の天文学、惑星科学の大きな進歩に基づくものであり、太陽系天体の理解の進展を反映しています。また従来の認識と比べると、太陽系の大きさはより大きくなりました。つまり、今回の決議に関する太陽系の理解や認識の変更は、科学が着実に進歩していることを示す非常に良い、具体的な例となっています。
 一方、学校教育の現場は、現在の宇宙像・科学の姿を国民に知らせるうえで大変重要な場であり、学会としてもどのような考えをもって児童・生徒に新しい太陽系像を伝えていくかということが重要な課題となります。また、文部科学省も、この新しい太陽系像の件に関しては、教科書を速やかに訂正することを表明していますので、学校教育現場でも、太陽系については、注目せざるを得ない教材になると思われます。
 そこで今回は、この新しい太陽系像を、学校教育の現場でどのように活用するかに焦点を当て、研究者および教育者、さらに教科書編集者のそれぞれの立場から、関連する話題の提供をしていただき、新しい太陽系像の理解と、その教え方、伝え方についての情報を交換することを目的とします。

開催日時

2007年3月28日(水) 17:10〜18:10

会  場

東海大学 湘南キャンパス14号館2階(神奈川県平塚市)
 (日本天文学会2007年春季年会 D会場)

講  演

1 「新しい太陽系像をめぐって」 [研究者として]
    渡部潤一(国立天文台)

2 「どう教える新しい太陽系像 冥王星問題をきっかけに」 [学校教育者として]
    五島正光(巣鴨中学・高等学校)

3 「どうなる教科書」 [教科書編集者として]
    川戸秀夫(大日本図書株式会社)

費 用

天文教育フォーラムのみの参加費は不要です.天文学会年会受付で,その旨お伝えください.

実行委員

沢 武文 (愛知教育大学)、直井雅文(埼玉県立越谷北高等学校)、
森  淳 (兵庫県立西はりま天文台公園)、松下恭子(東京理科大学)



   

天文教育普及研究会 Japanese Society for Education and Popularization of Astronomy